90年代に入ってからのアイルランドの先端技術を軸とした経済発展はめざましいものがあります。暗号技術で有名なボルチモア・テクノロジー社などのソフトウエア開発では、インド、イスラエルと並ぶ輸出国となっています。この背景には、政府の輸出貢献企業への法人税無税化(現在は10%)、高校、大学の授業料の無料化などといった政策が大きく貢献しています。また、日本でもネットビジネスが盛んとなり、経済の活性化につながるようになるなかか、このためには日本独自の問題も含めて、解決しなければならない課題が多くあります。スイスに本部のある国際経営開発研究所(IMD)が発表した2001年の国際競争カランキングによると、日本の「管理職の起業精神」「開業度」「大学教育の充実度」というベンチャー企業の基礎となる項目がいずれも主要国49か国の最下位と評価されたことからもその深刻さが伺えます。
いまインターネットが急速に発展して広がっていっているのには、さまざまな理由がありますが、ここでは、その原理、動作の仕組みやその設計方針の視点からその理由をさぐります。多少技術的な話題ですが、このデザインの哲学は、インターネットの今後の発展を展望するためにはとても重要ですし、インターネットとほかの社会の関係を考えるためにも必要な知識です。インターネットのもっとも重要な特徴は、前にも言いましたが、その「規模」の大きさです。インターネットがこれまでの人間のいとなみを制約する「たが」を取りはらったというのは、その規模が大きいがゆえです。そのような、かつてない大きな規模でコンピュータをつなぎ、かつ、それが動いていく仕組みをつくるためには、特別な技術的な根拠が必要でした。逆に言えば、そのように規模がダイナミックに増えていくということに耐えられる仕組みが開発されてきたということが、インターネットがここまで大きくなってきた理由なのです。
複数サイトの連携などWebサービスの複雑な適用のためには、トランザクションやセキュリティの標準化などに発展途上の部分もあるものの、米国では今できる使い方からWebサービスを導入し、すでに当たり前の技術になってきています。米国や日本の市場調査でも以下のように報告されています。Webサービス適用範囲拡大のために必要なものWebサービスの適川が複雑になるのに従い、さまざまな技術や環境が必要となります。これらの技術が標準化され、関連製品に組み込まれれば、Webサービスの構築が格段に楽になります。現在、標準化は次々と進められており、技術的な課題解決は時間の問題と思われます。標準化は、たとえばWeb技術の標準化団体であるW3Cでは、草案→最終草案→勧告候補→勧告案→勧告というステップを踏んで確定されています。